男性不妊の原因:その他

精子自動運動の障害(頸管因子や抗精子抗体)

精子の運動率はよいのですが、性交後検査では、子宮の頸管部に運動精子が少ない場合がこれに当たります。腟内に射精された精子は、受精の場である卵管まで泳いでいくのですが、子宮の入り口(子宮頸部)に運動精子がいない場合は、精子が卵子まで届いていないと考えられます。また、抗精子抗体(精子不動化抗体)陽性の場合も精子の動きを止めるため、受精できません。

受精障害

タイミング療法やAIH(人工授精)では、通常、精子と卵子が出会い、受精しているかどうかはわかりません。通常3~6回のタイミング法やAIHの後、ステップアップして体外受精となるのですが、体外で調節した精子と卵子を出会わせるだけでは、うまく受精しないことがあります。HSG(子宮卵管造影検査)、精子、排卵に異常がなくても、受精に異常があることが、体外受精でわかることがあります。その場合は、再度採卵して、顕微授精(直接精子を卵子の中に入れて、受精させる)を行うことになります。