排卵障害・不妊治療とダイエット

肥満による不妊・排卵障害

メタボリックシンドロームをご存知でしょうか?

最近、雑誌やテレビなどで、よく見かけます。
内臓についた脂肪が原因となって、動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病になる、というお話です。
というと、「中年太りの男性の話じゃないの?」と思われるかもしれません。
でも、若い女性の場合であっても、肥満が生理不順の原因になることがはっきりしてきました。

脂肪細胞はアディポネクチンというたんぱく質を作るのですが、このたんぱく質がインシュリンの作用を助けています。
しかし、一度太ってしまって大きくなった脂肪細胞からは、このアディポネクチンの分泌が減り、動脈硬化を起こすことがわかっています。
同様に最近の研究では、肥満でアディポネクチンが減ると、卵巣の皮が分厚くなって、卵子がうまく育たなかったり、排卵しにくくなったりすることもわかってきました。

つまり、肥満が「生理不順」や「不妊」の原因になるのです。

脂肪細胞の分泌物

ですから、当院では、肥満を伴う排卵障害の方には、まずダイエットをおすすめしています。
また、肥満のまま妊娠しても大変です。妊娠中にダイエットはできません。
しかし、産道に脂肪がついたままでは難産になります。
たとえ、帝王切開するにしても、脂肪が厚いと傷の治りが悪く、血栓症などの合併症が起きやすくなります。

肥満で不妊になり、たとえ妊娠してもリスクが高いとしたら、では、どうやってダイエットしたらよいのでしょう。
自己流のダイエットは、あまりお勧めできません。
自己流ダイエットでは、必要な栄養素が足りずに肌荒れになるのと同じことで、やせても、かえって排卵の状態をわるくすることも多いからです。

健康的なダイエットを言葉でいうのは簡単です。
「間食をやめ、バランスのよい食事を腹8分目にし、電車1駅分は毎日歩く・・・」。
そうすれば、確かにやせます。
でも現実には長続きしないことは、誰でも知っています。

実際、医学的にも次のようなことがわかっています。
脂肪細胞は、食欲を抑えてエネルギー消費を増やすレプチンというホルモンも分泌します。
しかし、肥満はレプチンの働きを弱めます。
このため食欲が抑えられず、エネルギー消費も低下し悪循環になっているのです。
また、遺伝子の型によって、そもそも太りやすい体質の場合もあります。

ですので、短期でしかも、健康的にやせるためには、医学的にきちんとしたプログラムが必要です。

当院では、医学的管理の下、安全で確実な効果を短期に出せるよう、治療プログラム(オーク式ダイエット)を開発しました。
オーク式ダイエットでは、空腹感をほとんど感じることなく低カロリーにでき、かつ、必要な栄養素は欠かしません。
つまり、楽にできる効果的なダイエットです。
短期間といっても、急速減量期とメインテナンス期をあわせて2ヶ月かかりますが、その間にリバウンドを抑えこんで、理想的に体重をへらしていきます。
自己流ダイエットではなく、このような医学的なダイエット治療で体重をコントロールした上で、不妊治療を受けられるようにおすすめしています。

【 実際例 】

不妊症で来院されたAさん。
もともと排卵障害があり、月経も不順で、半年から1年に1回あるだけでした。
初診時は月経も1年前に1回あっただけでした。
身長は165センチで体重81.5キロ、ウエスト106cmの明らかな肥満でした。
そのため、まずダイエットしていただき、2ヶ月後に67.5キロと-14キログラムの体重減少に成功。
すぐに排卵が回復し、ほどなく自然妊娠されました。

ダイエット実際例

オーク式ダイエット・プログラム

ダイエットイメージ

ダイエットに関心があっても、さまざまな方法の中から、自分に合った方法を見つけるのは簡単ではありません。
また、極端な食事制限などの自己流ダイエットでは、必要な栄養素が不足したり、月経や排卵に影響したりすることがあります。

オーク会では、医師の管理のもと、患者様の体重や体調、生活スタイルなどに合わせて行う「オーク式ダイエット・プログラム」をご用意しています。

現在、主に次の方法があります。

1.マンジャロ(チルゼパチド)によるダイエット

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、週1回皮下注射するお薬です。
食欲を抑え、食事量を自然に減らしやすくすることで、無理のない体重減少を目指します。
食事・運動・生活習慣の改善と組み合わせながら、医師が効果や副作用を確認し、患者様に合わせて注射量を調整していきます。

  • 期待できる効果

3~4か月で、体重の5~10%程度の減少が期待できます。
効果には個人差がありますが、体重減少だけでなく、食後血糖や血糖変動の改善、食生活を見直すきっかけになることも期待されます。

  • 対象となる方

BMI25以上で、妊娠中ではなく、マンジャロの使用に関する禁忌に該当しない方が対象となります。
診察・検査の結果によっては治療を受けていただけない場合があります。

  • 治療方法

週に1回、お腹や太ももなどに皮下注射します。
治療開始後は、原則として2週間ごとに来院またはオンライン診療を行い、体重の変化や副作用の有無を確認しながら、注射量を調整します。
毎日の体重、食事、運動なども記録していただきます。
また、治療開始時および3か月ごとに血液検査を行います。

  • 治療期間

まず3か月を目安に治療効果を確認します。
十分な体重減少が認められない場合や、BMIが25まで低下した場合などには、治療終了を検討します。
治療効果や体調を確認しながら、少なくとも3か月程度、必要に応じて6か月前後の継続を検討します。

  • 副作用について

主な副作用として、
吐き気、胃もたれ、便秘、下痢、食欲低下などがあります。
症状が強い場合や長く続く場合には、必ず医師にご相談ください。
また、まれに膵炎などの重い副作用が起こる可能性があります。

  • マンジャロによるダイエットを受けられない方

甲状腺の特殊ながんの既往または家族歴がある方、膵炎の既往がある方、糖尿病治療中の方、妊娠中・授乳中の方などは対象となりません。
その他にも治療を受けられない場合がありますので、診察時に医師が確認いたします。

  • ご注意

マンジャロは糖尿病治療薬です。
体重減少を目的として使用する場合は保険適用外となり、自由診療となります。
食事・運動などの生活習慣改善とあわせて行う治療です。

  • マンジャロダイエットの料金

前納金 130,000円(3か月・1クール)
マンジャロ 2.5mg 1本 7,000円(税別)
※使用する薬剤量により料金は異なります。
※1クール終了後も治療を継続される場合は、一度精算のうえ、次のクールの前納金をお支払いいただきます。
※料金は予告なく変更となる場合があります。

2.食事療法・薬剤を組み合わせたオーク式ダイエット

マンジャロ以外にも、オーク会では以前から、食事療法と薬剤を組み合わせたメディカルダイエットを行っています。
4週間の「集中ダイエット・セッション」と、4週間の「リバウンド予防メンテナンス・セッション」を組み合わせた、計8週間のプログラムです。
最初の4週間で集中的に体重を減らし、その後、食事を徐々に通常食へ戻しながら、リバウンドしにくい生活習慣を目指します。

  • VLCD(Very Low Calorie Diet)

「集中ダイエット・セッション」では、治療用のダイエット組成食を使用した低カロリー食療法を行います。
極端に栄養を減らすのではなく、必要なビタミンやミネラルなどを補いながら、医師の管理のもとで体重減少を目指します。

  • 食欲抑制剤

食欲を意思の力だけでコントロールすることが難しい場合には、一時的に薬剤を使用することがあります。
少ない食事量に体を慣らしながら、段階的に一般食へ戻し、薬剤からの離脱を目指します。

  • 脂肪吸収抑制剤

食事の際に服用することで、腸管からの脂肪の吸収を抑える薬剤を使用することがあります。

  • 代謝をサポートする薬剤

必要に応じて、代謝をサポートする漢方薬などを使用します。
患者様の体調や治療経過に合わせて、使用する薬剤を調整します。

料金について(標準的なコースの場合)

税抜価格 税込価格
薬剤代
食欲抑制剤8週、脂肪吸収抑制剤6週、代謝亢進剤6週分
30,280円 33,308円
組成食代 81,760円 88,300円
採血・計測・妊娠反応代 25,340円 27,874円
総額 137,380円 149,482円
  • ダイエット・プログラムの前納金は150,000円です。
  • 薬剤代、組成食代、総額はコースによって変動があります。
  • 料金は予告なく、変更になる場合がございます。

※総額表示義務に基づき、税込価格を記載しています。会計時に計算上の誤差が生じる場合がございます。

あなたに合ったダイエット方法をご提案します

「マンジャロを使ってみたい」 「短期間で体重を落としてから不妊治療を始めたい」
「食事療法を中心に取り組みたい」
など、ご希望や体重、体調によって適した方法は異なります。
オーク会では、医師が患者様の状態を確認したうえで、適したダイエット方法をご提案します。
無理な自己流ダイエットではなく、医学的な管理のもとで健康的な体重減少を目指しましょう。