Implantation window

着床とImplantation window

受精卵が子宮内膜に着床するのには最適の時期があり、少しでもずれていると着床が難しくなると考えられています。
その時期とは、排卵直前に黄体形成ホルモン(LH)が大量に分泌されるLHサージ後6~8日間と推定され、『implantation window』(日本語では『着床の窓』と直訳される場合が多くあります)と呼ばれます。
Implantation window期の子宮内膜では、ピノポード(pinopode)と呼ばれる特殊な構造が現れたり、さまざまな蛋白質・糖質などが増えたりすることが報告されていますが、まだ研究段階であり、専門家の間でも意見は統一されていません(Quinn CE, Casper RF. Human Reproduction Update, 2009, Vol.15, No.2, p229–236)。
Implantation windowについての研究が進むことで、これまで謎につつまれていた着床のプロセスが明らかになることが期待されています。

ピノポードが規則的に配列している正常子宮内膜【電子顕微鏡写真】

ピノポードが規則的に配列している正常子宮内膜【電子顕微鏡写真】
出典:カラーアトラス 不妊治療のための卵子学」より「厚さからみた子宮内膜のクオリティ」、東口篤司