
原因が遺伝的な男性不妊症で、Y染色体微小欠失はクラインフェルター症候群に次いで2番目に多く見られます。
Y染色体微小欠失分析検査では、精子形成に重要な働きをもつといわれているY染色体上のAZF(Azoospermia factor)領域の欠失の有無やその部位を調べます。
AZF領域は、AZFa, AZFb, AZFcの3領域から構成されており、当院の検査では全ての領域を対象としています。
検査によるAZF領域の欠失の有無およびその部位の特定により、無精子症の方の精巣から精子が精巣内精子採取術 (Testicular sperm extraction : TESE)で採取できるかどうかの可能性が予測できます。
〔参考〕
EAA (European Academy of Andrology) およびEMQN (European Molecular Genetics Quality Network) が発行したガイドラインより
完全欠失部位 | TESEによる精子回収の可能性 |
---|---|
AZFa | 精巣内精子採取の可能性はない |
AZFb | |
AZFb+c | |
AZFc | 精巣内精子採取の可能性があり、 ICSIにより挙児を得る可能性がある |
患者様の血液を採取し、血液中に含まれるDNAを検査に用いて、AZF領域の欠失の有無やその部位を分析します。
本検査では、AZF領域以外のY染色体微小欠失を検出することはできません。
AZF領域の欠失はY染色体微小欠失の94%であり、残りの6%がAZF領域以外の欠失です。
本検査にてAZF領域の微小欠失が検出されない場合の治療法は、現時点では精巣内精子採取術(Testicular sperm extraction:TESE)および細胞質内精子注入法(Intracytoplasmic sperm injection:ICSI)であることに変わりはありません。
42,850円 (税込 47,135円)
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