Oak Journal Review:培養3日目の胚の細胞数は、凍結融解単一胚盤胞移植の妊娠成績に影響するのか?

Oak Journal Review:培養3日目の胚の細胞数は、凍結融解単一胚盤胞移植の妊娠成績に影響するのか?

検査部の奥平です。

3月1日に院内で開催された勉強会より、論文紹介(Oak Journal Review)の内容をお届けします。

紹介する論文は、
The effect of Day 3 cell number on pregnancy outcomes in vitrified-thawed single blastocyst transfer cycles.
Jiayi Wu, Jie Zhang, Yanping Kuang, Qiuju Chen, Yun Wang.
Human Reproduction, Volume 35, Issue 11, November 2020, Pages 2478–2487.
です。

培養3日目の胚の細胞数は、分割期胚を移植する際の重要な評価項目となります。けれども、胚盤胞移植の妊娠成績に対する、培養3日目の細胞数の影響はよく分かっていませんでした。

胚盤胞の評価について、従来の形態学的なグレードに加えて、着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)を行うことにより、より妊娠の可能性が高い胚を選ぶことが出来ます。しかし、PGT-Aは誰もが受けられる技術ではなく、胚への侵襲性や、手間と時間、費用と言った問題があります。そのため、新たな胚盤胞の評価ツールが望まれます。

そこで今回紹介する論文では、培養3日目の胚の細胞数と胚盤胞移植の妊娠成績との関連を調べています。また、培養3日目の細胞数を指標にした、新たな胚盤胞の評価基準を提案しています。

詳細は動画をご覧ください。