Best of ESHRE and ASRM 2019

Best of ESHRE and ASRM 2019


医師の船曳美也子です。

先日、Best of ESHRE and ASRM 2019という学会に参加してきました。
主要な海外の学会は、年1回のESHRE(ヨーロッパ生殖医学会)とASRM(アメリカ生殖医学会)です。今回参加した学会は、その二つから主要なトピックを集めて、新しい実験的な分野については講演をきき、現在臨床で行われている治療については賛成派と反対派が討論する形式のものと講義とがあります。

非閉塞性男性不妊について、コーネル大学の先生の講演がありよくまとまっていました。Biopsyでは精子がみつからなくても、microTESEで精子がみつかること、顕微鏡で精子の多い場所をみつけてとることが精子をみつけるコツであること、一度のTESEで妊娠にいたらない場合、再度TESEする場合は6か月あいていたら、また精子がみつかること、そして、新鮮精子のほうが妊娠率が高いこと、など。
治療内容や考え方は当院のおこなっている内容と同じであることも確認できました。

他に卵巣の原始卵胞から卵子をつくる治療や、胎盤の細胞を人工的に培養して遺伝子発現を調べるなど、興味深い発表がいくつかありました。
いろいろな新しい知見や技術も積極的にとりいれて、臨床にいかしたいと思っています。