IFCE

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理事長の中村嘉孝です。

報道によると、野田首相が国連総会に出席、領土問題について国際機関を通じた平和的解決を訴えるそうです。国際機関にはそれぞれ英語の略称がついており、私も高校の社会科で勉強しました。
しかし、「厚労省」だとか、漢字の略語なら想像がつきますが、「ICJ」といわれて「国際司法裁判所」のことだと思いつくのは、簡単ではありません。

御多分に洩れず、医療の世界でも略語に悩まされます。
『医学略語辞典』なんてのも多数、出版されているくらいで、同じ略語でもいくつも意味があることもあります。例えば、不妊診療で「HSG」といえばHysterosalpingographyの略で「子宮卵管造影検査」のことですが、血液内科ではHuman Serum Albuminで、「ヒト血清アルブミン」のことです。

また、世間でGSといえばガソリンスタンドですが、産婦人科では「胎嚢Gestational Sac」のこと。不妊治療でめでたく妊娠したら、超音波で小さな袋の影が見えてきます。

一方、成人病検診の超音波で小さな袋に影が見えてくるのもGS。胆嚢の中にできた結石、「胆石Gallstone」のことです。

他科の医師に患者さんを紹介する場合には、誤解が生じないように、できるだけ略語を使わないように気をつけるのですが、同じ産婦人科の中でも「なにそれ?」というような知らない略語が時々できます。
医療の日進月歩は歓迎すべきことではありますが、次々と新しい病名や治療法が出てきて、各々が勝手に略語を付けていくので困ってしまいます。

さて、先般からこのブログでも紹介してきましたが、子宮内膜を「損傷」することで、体外受精における着床不全の方の妊娠率を大きく改善する手技があります。
子宮ファイバースコープでポリープなどの詳細な観察を行ったあと、適正な位置を決めて、子宮内膜の一部分を掻爬します。掻爬された内膜についても炎症所見の有無の検索を行っており、必要ならばその治療も行うことで、さらに体外受精の妊娠率を高めます。

この度、当院で研究、開発したこの手技を、「IFCE」(Intrauterine Fiberscope & Curretage of the Endometriumと名付けました。
グーグルで「IFCE」と入れると「国際中国環境基金」とか、いくつかの国際機関が出てきますが、何の関係もありませんので、念のため。