子宮頚癌予防ワクチン

子宮頚癌予防ワクチン

こんにちは、多田です。

今年8月より、新しい子宮頚癌予防ワクチン(ヒューマンパピローマウィルス感染予防ワクチン)が発売になり、9月から公費助成を受けられるようになりました。一時は希望者が殺到して、ワクチン不足となり予約が取れない事態となりましたが、現在は接種可能な状態となっています。

当院でのワクチン接種は電話で予約をしていただいています。

以前からある、サーバリックスと新しく発売されたガーダシルを予約に際して、選択していただく必要があります。在庫の確認が必要なためです。
さて、2つのワクチンは子宮頚癌を予防出来るのですが、違いがあり、簡単に説明して選んでもらっています。

「サーバリックス接種により作られる子宮頸癌ウィルスの抗体価はより高いため、より長期間効果が持続すると推計されます。 特に子宮頸がんの予防効果を求める方に接種をすすめています。ただし、癌検診は必要です。 ガーダシルは子宮頸癌以外の病気コンジローマー(外陰部に出来るいぼ)に対しても効果があるワクチンなので、子宮頸癌以外の病気の予防も希望される方に接種すすめています。ただし、癌検診は必要です。」

あとは、ワクチンの3回の接種時期がサーバリックスが初回、1ヶ月後、6ヶ月後、に対し、ガーダシルが初回、2ヶ月後、6ヶ月後になります。予約をされる方は、参考にしてください。

子宮は女性の非常に大切な臓器で、妊娠、出産を行える臓器です。現在は人工子宮などといった臓器は製造されておらず、お子さんを授かるためには子宮が必要となります。
ところが、子宮に病気が出来ると、子宮の機能が下がったり癌であれば子宮を摘出する必要があります。
もちろん、子宮頚癌は命に関わる病気なので、手術は必要かもしれません。
しかし、妊娠、出産を望まれる時期に子宮がないと自ら妊娠、出産は出来なくなります。

子宮頚部癌は20代から40代に多く、癌としては発症年齢が若く、20歳代で進んだ癌が見つかることも、稀ではありません。子宮頚癌はヒューマンパピローマウィルスの感染により、最終的に約1,000人に1人の割合で癌になります。

命を守る、子宮を守る点からも子宮頚癌ワクチンは接種すべきと思います。

当然、全く副作用が無いわけではありませんが、因果関係のある重篤な副作用については、ほとんど報告はありません。あと、ワクチンでは100%のウィルス感染は防げないので、必ず、子宮頚癌検診は受けてください。