Oak Journal Review:胚盤胞まで融解培養したDay3胚は、胚盤胞凍結より妊娠継続率が高い

Oak Journal Review:胚盤胞まで融解培養したDay3胚は、胚盤胞凍結より妊娠継続率が高い

こんにちは。検査部の鈴木です。
2月14日に開催いたしましたOak Journal and Case Reviewより、私がOak Journal Reviewで紹介した次の論文の内容をまとめた動画を公開いたしました。

Thawing day 3 embryos and culturing to day 5 may be a better method for frozen embryo transfer.
Rahav-Koren R, Inbar S, Miller N, Wiser A, Yagur Y, Berkowitz C, et al.
J Assist Reprod Genet 2021;38(11):2941–6.

単純に受精卵(胚)を凍結すると、細胞が壊れ胚に不可逆的なダメージを与えてしまいます。そこで凍結方法に工夫が加えられ、現在はダメージの少ないガラス化法という凍結方法が一般的です。このガラス化法が開発されたことで、凍結融解胚移植が体外受精の主流となりました。

受精卵(胚)の凍結には、受精後3日目の分割期に凍結するDay3凍結と、培養5日目以降の胚盤胞になってから凍結する胚盤胞凍結の2種類があります。
そして凍結胚を移植するときには、Day3凍結の胚は排卵後3日目の子宮に、胚盤胞凍結の胚は排卵後5日目の子宮に移植をします。移植後の成績は、新鮮胚移植と同じく、やはりDay3凍結の胚は、胚盤胞凍結にかないません。
では、Day3凍結胚を融解し、そのまま移植をするのではなくさらに2日間培養して胚盤胞になってから移植をしたら移植後の成績はどうなるのでしょうか?胚盤胞凍結と異なるのでしょうか?

今回紹介した論文では、この疑問に答えをだすことを目的として研究が行われました。詳しい内容は、こちらの動画でご確認ください。