星に願いを

星に願いを

理事長の中村嘉孝です。

双子座流星群が、14日の今夜から明日の未明にかけて活動のピークを迎え、色とりどりの流れ星が夜空を彩る天体ショーが繰りひろげられるそうです。

さて、以前は不妊治療といえば、多胎が大きな問題でした。排卵誘発剤を使ってのタイミング療法では、五つ子ちゃんなどということもありました。

体外受精によって、子宮に返す卵の数をコントロールできるようにはなりましたが、当初はそれでも、多胎はよくありました。というのは、費用や負担をかけてたくさん卵がとれても、返す卵以外が無駄になってしまうからです。成功率から考えても、とても「一つだけを返します。」とは言えませんでした。
しかし、最近になって胚凍結技術が発達してきたため、やっと単一胚移植が基本になりました。

学会の規定も原則的に、胚移植は一個だけにするように求めています。
多胎の妊娠、出産はリスクが高いので、母児の安全の面はもちろんのこと、周産期医療システムへの負担の面から考えても、多胎を避けるべきなのは当然だと思います。

しかし一方で、いろいろな理由で双子を希望されるご夫婦もおられます。
確かに多少は周産期リスクが上がるのは間違いないですが、自然妊娠でも双胎は1%あるわけですから、絶対にだめというのも逆に変な話です。

さて、今年の双子座流星群は深夜2時頃にピークを迎えるそうです。
冬の澄んだ夜空を見上げながら、きらめく星に思いを馳せたいと思うのですが、なにせ忘年会たけなわのシーズン。残念ながら、酔った目できらめくネオンを見上げる夜になりそうです。

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When you wish upon a star
Makes no difference who you are
Anything your heart desires
Will come to you
(Ned Washington作詞 “When You Wish upon a Star”から)