言葉

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倖田來未さんが結婚・妊娠を発表されたとのこと、おめでとうございます。

倖田さんといえば数年前、ラジオで「35歳をまわるとお母さんの羊水が腐ってくる」と発言して、大問題となりました。

しかし、年令とともに卵の分裂がうまくいかなくなり、ダウン症など染色体異常の率が上がることはよく知られた事実です。
胎児の染色体異常は、羊水を穿刺して検査をすることから、混同してしまったのでしょう。

不用意な発言とはいえ、そこまで目くじらを立てるほどのことかな、と私は思ったのですが、おそらく、「腐って」という言葉が障害者への差別を連想させてしまったために、厳しい批判につながったのではないかと思います。

本当に、言葉は難しいですね。

年令は、不妊治療の最も重要な因子であるだけではなく、治療が成功し、妊娠してからについても大きな影響を与えます。ですので、私たちも、少しでも早くステップアップして欲しいと思ってお勧めするのですが、うまく伝わらず、「もう年なんだから体外受精にしといたら、と強引に言われた」という風に受け止められてしまう事もあります。
そんなコミュニケーションの行き違いから治療が遅れてしまうことがないように、もっと言葉に気をつけなければならないと、いつも考えています。

ところで、今回もそうですが、結婚を伝える最近の芸能ニュースは、妊娠しているかどうかを一々、報道します。たしかに、「もしかして、できちゃった婚なのかな?」とか考えてしまう、我々、読者の下世話な興味に応えてくれているわけなのですが、自分のことを棚に上げて言うと、ほんと余計なお世話ですよね。

今回も安定期までは隠しておきたかったようですが、報道が先行したようです。
無事に出産されるといいですね。