時間差排卵

時間差排卵

医局カンファレンスです。

今日は着床から離れて、特殊な排卵のケースについて議論します。

次のような経験を持たれた患者さんは、おられないでしょうか。

「医師の指示を守って、定期的な超音波チェックを受けてきたのに、次にクリニックへ来たら『前回見えていた卵胞が消えている』おまけに『反対側に大きいのが新たに見えてきています。』って、いったいどういうことなの?」

考えられる可能性として時間差排卵があります。
ひとつの月経周期に2つ以上の卵が、文字通り時間差をともなって成長し、異なる日に排卵する現象です。

霊長類以外の哺乳類ではよく起こるようです。
(なんとマウスでは分娩翌日に排卵する場合があり、立て続けに妊娠してしまうことがあります。)

ヒトでは比較的少ないものの、決してまれではないようです。
スーパーフィーカンディティ (superfecundity) や過受胎(superfetation)という例が知られています。

ご興味をお持ちの方は、調べてみてください。