トリガーから採卵までの時間と卵子の成熟度

トリガーから採卵までの時間と卵子の成熟度

医師の田口早桐です。

Lag time from ovulation trigger to oocyte maturity in assister reproductive technology cycles: a retrospective study Fertility Sterility 8月号より

採卵前、HCG注射もしくはブセレキュア点鼻で卵子の最終成熟を促します。トリガーといっています。
当院では、現在35.5時間前にしています。つまり、8時半の採卵時間の人は、前々日の9時に注射もしくは点鼻をします。

病院によっては、例えば9時台の採卵の人は数人まとめて前々日の夜10時注射というようにしているので、注射から採卵までの時間が、人によりかなり差がでます。
その時間差が、卵子の成熟度にどれだけ関わっているかを調べた論文です。

33.45~34.44時間、34.45~35.44時間、35.45~36.44時間、36.45~38.25時間という4つの群に分けて検討した結果、長いほうが成熟度がよい、という結果になりました。
妊娠率等に直接影響するものかどうかは明らかではありませんが、未熟卵子が多い人などは、トリガーの時間を早くすることを検討したほうが良いかもしれません。ただ、排卵してしまうと採卵できませんから、さらに充分検討した上で決定するべきでしょう。

また、この論文では、排卵誘発法の違い(ショート法か、HMGセトロ法かどうかなど)やHCG注射と点鼻によるトリガー法の違いは、卵子成熟に影響がありませんでした。