衝撃的な見出し(2)

衝撃的な見出し(2)

医師の船曳美也子です。

前回の論文抜粋の続きです。

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だが、卵子凍結については、アメリカ不妊学会は2009年はまだ『実験的』治療であり、学会が管理する組織のもと、実験的治療としてなされなければならないと宣言した。
実際のところ、凍結技術がすばらしく成功しており、問題ないことは、この十数年の治療で明らかであるにもかかわらず。

対照的に、イスラエルは、医学的な理由でなく卵子凍結を管理する始めての国の一つになっている。
INBC(The Israel NationalBioeghics Councel)は、規制力のある医師団体であるが、卵子凍結を予防医学と考えており、年齢因子の不妊を単に社会的関心でなく医学的問題と考えている。

卵子凍結の“実験的”というラベルをはずすことが、卵子凍結を現代女性にとって、さらに実現可能で到達可能なものにする旅の第一歩となるであろう。
卵子凍結を、より良心的な価格にし、さらに保険でさえカバーするようにして、このサービスをより多くの女性に広めるために、卵子凍結の存在を見直す時がきている。

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以上が論文の抜粋です。

2009年アメリカ不妊学会に行った時、卵子凍結のシンポジウムで、賛成派と反対派の先生が討論していたシーンを思い出しました。

積極派は、「卵子凍結の技術はまったく問題ない。
凍結胚移植同様、卵子凍結でも同じ結果がでる」という技術的な安全性の主張。

慎重派は、「まだ安全性が確認できていないし、どういう人に行っていいかなどのガイドラインが必要だ」という主張でした。

実は私も卵子凍結のことを女医仲間からよく相談されます。
医師になるのに6年かかりますし、手術や外来など懸命にすればするほど、結婚も遅くなりがちです。

女性も家庭外で働く社会であれば、今後は増えこそすれ減らないだろうし、アメリカ不妊学会もそのうち、実験的治療のラベルをとらざるをえないのではないかなと、思います。