エピジェネティクス

エピジェネティクス

理事長の中村嘉孝です。

「シャンパン片手に女の子たちとジャグジーで」と、まるで王様のような遊びをするお店に行ったことがバレてしまい、国王が叱られているスウェーデンに、今週末から出かけます。

欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)があるのですが、今回は一日早く着く予定です。観光でも、といいたいところですが、前日にはプレコングレス・コースという、トピックス別の集中セミナーがあって、それを受講します。

私が申し込んだのは、「遺伝子から妊娠へ」というタイトルのセミナーで、精子の形成や胚の着床に遺伝子がどうかかわっているかなど、朝9時から夕方5時まで、レクチャーとディスカッションが続く予定です。

レクチャーの中でも、私が一番興味をもっているのは、「エピジェネティクスと高度生殖技術」というタイトルのものです。少し前まで、遺伝子は変えることができないと考えられていましたが、最近、後天的な修飾によって遺伝子が発現したり、しなかったりすることが判ってきました。
これをエピジェネティクスと呼び、生殖医療でも大切な役割を果たしています。

かならずしも遺伝=宿命でない、というのはホッとします。
そして、考えてみると、血統で国王になるよう運命づけられているというのは、少し気の毒な気もしてきました。