ミズイロと学ぶ ZyMot(スパームセパレーター)とは? (後編)― 「自力で泳げた精子」だけを集める、という発想 ―

ミズイロと学ぶ ZyMot(スパームセパレーター)とは? (後編)― 「自力で泳げた精子」だけを集める、という発想 ―

前編では、精子のDNA損傷という問題と、一般的な精子調整方法についてお伝えしました。後編では、ZyMotを使うと実際に何が変わるのか、どんな方に向いているのかをお伝えします。

「自力で泳げた精子」だけを集める、という発想

ZyMotは「自力で泳ぎ上がれる精子」を集め、回収することができます。
その結果

  • 前進運動性が高い精子 
  • DNA損傷が比較的少ない可能性のある精子
  • 形態が良好と考えられる精子

が選ばれやすいとされています。

その効果として、胚発育や良好胚率、妊娠率の改善、流産率の低下との関連が報告されています。ただし、まだエビデンスレベルは発展途上であり、これまでの方法と比べて著しく優れているとは断言できる段階ではありません。あくまで「選択肢のひとつ」として提供しているオプション技術で、保険診療による体外受精では先進医療として受けることができます。

どんな人が使うの?

以下のようなカップルの選択肢として提案されることがあります。

  1. 1回以上顕微授精を実施しても移植可能胚が得られず、または胚移植しても妊娠に至らなかったカップル
  2. 流産を繰り返すカップル
  3. 次の採卵で顕微授精を予定するカップル

などです。

すべてのカップルに必要ではなく、個々の状態に応じて、ご希望がある場合に行います。
ZyMotで精子を回収した場合、通常の精子調整方法よりも運動精子数が少なくなるケースもあるため、顕微授精が選択されることが多くなります。

保険と組み合わせて使えます(先進医療)

ZyMotは、保険診療との併用が認められた先進医療のひとつです。
「膜構造を用いた生理学的精子選択術」として、オーク会でも行っています。
詳細は診察時にお気軽にご相談ください。
※詳しくはHPまたはお電話にてご相談ください。
※電話:0120-009-345 HP:https://www.oakclinic-group.com/

培養室からひとこと

ZyMotは、精子を遠心分離機を用いて洗浄するのではなく、精子自身の泳ぐ力を使って選別する技術です。
DNA損傷精子の問題から、これまで胚盤胞にならなかったり、流産になってしまったりしたカップルに、より状態の良い精子を選ぶ方法のひとつになっています。
すべてのカップルに必要というわけではありませんが、なかなか結果が出ないとお悩みのカップルに対して提案される選択肢のひとつです。
気になる点はぜひ培養士・スタッフまでご相談ください。

<<ミズイロと学ぶ ZyMot(スパームセパレーター)とは?(前編)

次回へ続く

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