ミズイロと学ぶ!‒ 第4話 45歳の卵子と若い時に凍結した卵子、その違いは?(その1)

ミズイロと学ぶ!‒ 第4話 45歳の卵子と若い時に凍結した卵子、その違いは?(その1)

将来の妊娠のための卵子凍結

2025年9月2日に放映された【上田と女がDEEPに吠える夜 将来の妊娠の可能性を残す選択肢「卵子凍結のリアル」とは…経験者が語る】をご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当院の船曳美也子医師が出演し、卵子凍結のメリット&デメリット、妊娠率などについて、出演者の質問に答えたり、解説したりと、とても為になる番組でした。
今回のミズイロと学ぶは、「卵子の年齢」についてのお話で、卵子凍結もテーマになっています。
ぜひ、読んでいってくださいね。

卵子凍結とは?

卵子凍結は、大きく2種類があります。

  1. 医学的卵子凍結
    がん治療などで、卵巣へのダメージが考えられる場合、将来の妊娠のためにがん治療前に採卵して卵子を凍結保存します。

  2. 社会的卵子凍結
    将来の妊娠のために、採卵して卵子を凍結保存します。
    卵子を凍結するために、まず複数の卵胞を育て採卵することが必要です。
    1回の周期で採卵10個前後を目指して、排卵誘発を行います。誘発方法は、さまざまありますが、その人に合った方法で行い、主に注射を用いて卵胞を育てます。

卵子凍結のメリットとデメリット

卵子を凍結することの最大のメリットは、「凍結した卵子の年齢が保てる」「凍結したその年齢の妊娠率を保てる」ことです。
卵子の年齢は、持ち主である女性とともに年齢を重ねます。卵子の質は、年齢を重ねることで低下し、その低下は35歳くらいから見え始め、40歳くらいになると顕著に低下します。この質の低下は、年齢を重ねることで妊娠が難しくなり、流産が増えていきます。
卵子を凍結すれば、その時点の質を保つことができ、年齢による質の低下を止められます。
卵子凍結のデメリットは、費用が高いことがあげられます。
保険が適用されないので、排卵誘発・採卵・凍結・保管などにかかる費用は、全額自己負担となります。また、凍結した卵子を用いて妊娠を目指す場合は、体外受精(受精方法は、顕微授精)が必要です。そして、凍結卵子を用いた体外受精治療も現状は保険適用外となっています。

参照:
→オーク会の卵子凍結について>>
→オーク会の卵子凍結保存について>>

卵子凍結について詳しく知りたい方は、ぜひセミナーに参加してみてください。
→卵子凍結セミナー>>


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第4話その2へ続く

【関連リンク】


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