




今日は、最近話題になっている生命情報科学の研究についてご紹介します。「反復DNA」や「eccDNA(細胞外環状DNA)」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?少し専門的ですが、実は私たちの遺伝情報の理解にとって、今とても重要なキーワードです。
「反復DNA」とは、同じ配列がゲノム内で何度も繰り返されている領域のこと。かつては意味がないと考えられていましたが、今では遺伝子の働きを調整したり、ゲノムの構造を支える重要な役割があることがわかってきました。そしてこの反復領域から生まれるのがeccDNAです。
eccDNAは、染色体の外で独立して存在する小さな環状のDNAで、がんや老化、さらにはストレス応答にも関わっていると考えられています。染色体とは異なる自由なふるまいができるため、生命の柔軟性や進化とも関係しているかもしれません。ただし、その解析は非常に難しく、従来の手法ではなかなか追いきれないという課題がありました。
そこで今回、東京大学の研究チームが、反復DNAとeccDNAの関係に着目し、これを効率よく解析できる新しい方法を開発しました。公開されているツールを組み合わせ、誰でも使える半自動のワークフローを構築したことで、解析のスピードと正確さが大きく向上したのです。
この成果は、基礎研究だけでなく、がんや不妊、着床不全などの医療分野への応用も期待されています。eccDNAは、まるでゲノムの裏側でこっそり働く小さなメッセンジャーのような存在で、今後、病気の原因や治療法の手がかりになるかもしれません。
私たちオーク会でも、ゲノムや分子レベルの知見を診療に活かすことの大切さを実感しています。最先端の科学と医療の現場をつなぎながら、これからも患者さま一人ひとりに寄り添った医療を目指していきたいと思います。
【参考】(※外部リンクです)
ご興味のある方は、ぜひ研究の詳細をご覧ください(※英語の論文です)↓
>>反復DNAとeccDNAの解析ワークフローに関する論文(BMC Genomics)
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