Oak Journal Review:洗浄後の総運動精子数と人工授精の妊娠率との関連

Oak Journal Review:洗浄後の総運動精子数と人工授精の妊娠率との関連

検査部の奥平です。
6月21日に院内で開催された勉強会より、論文紹介(Oak Journal Review)の内容をお届けします。

今回ご紹介する論文は、
Clarifying the relationship between total motile sperm counts and intrauterine insemination pregnancy rates.
Muthigi A, Jahandideh S, Bishop LA, Naeemi FK, Shipley SK, O’Brien JE, Shin PR, Devine K, Tanrikut C
Fertil Steril. 2021 Jun;115(6):1454-1460. doi: 10.1016/j.fertnstert.2021.01.014.
です。

人工授精は、排卵のタイミングに合わせて精子を子宮内に入れる生殖補助医療の一つです(一般不妊治療とも呼ばれます)。より高密度の運動精子を直接子宮内に注入することによって、妊娠率を高める目的で行われます。したがって、精液をそのまま注入するのではなく、精液を遠心洗浄し、精製した精子を治療に使用します。人工授精では、総運動精子数(Total motile sperm count: TMSC)が重要な評価パラメーターとして知られています。精子洗浄前のTMSCについては人工授精の妊娠率とは関係ないことが報告されています。一方、洗浄後のTMSCについては結果が矛盾しており、妊娠率と関連しないとする報告や妊娠率と明確に関連するとの報告がございます。しかし、これまでの報告ではサンプルサイズが小さく、結論を得られていませんでした。そこで、本研究では、37,553名の患者(計92,471回の人工授精周期)による大規模コホートを用いて、洗浄後のTMSCと人工授精の妊娠率との関連を明らかにすることを試みています。
詳細は動画をご覧ください。