
体外受精は、排卵誘発ー採卵・採精ー受精ー胚培養ー胚移植と進んでいきます。
今日は、胚移植(子宮へ胚を戻すこと)のまえの重要なステップである胚凍結に関するお話です。
近年、凍結融解胚移植の妊娠率が高いことから、この方法を選択するカップルが増えてきました。
「凍結」という言葉から、なんとなくイメージはできても、その実際の工程や、なぜ治療に取り入れられているのかまでは、意外と知られていないかもしれません。
そこで今回は、胚培養士のミズイロと一緒に、胚凍結の方法や、凍結胚融解移植のメリットについて、できるだけわかりやすく解説していきます。
そもそも「胚凍結」って何?
胚凍結とは、体外受精などで得られた胚を、近い将来の胚移植に備えて凍結状態で保存することをいいます。胚は、液体窒素が充満した凍結タンクで保存され、液体窒素を適切に補充することで、状態を保ったまま何年でも、何十年でも保存することができます。
移植する胚の数は原則1個ですので、複数の胚がある場合は、複数回の胚移植をすることが期待できます。3個の凍結胚がある場合は3回の胚移植が期待でき、すべての胚を移植する前に妊娠・出産ができれば、凍結している胚は、第二子への希望につながります。
胚とはどの段階のこと?
胚とは、卵子と精子が受精したあと、分割を繰り返しながら成長し、子宮内膜への着床を目指す「受精後の段階」のことをいいます。
体外受精の現場では、
・受精直後
・分割期(初期胚〜桑実胚)
・胚盤胞
といった段階をまとめて「胚」と呼びます。
また、「胚」と同じくらいよく耳にする言葉に「受精卵」があります。
「受精卵」と「胚」は同じこと?と思う方もいるかもしれません。
「受精卵」とは、卵子と精子が出会い、受精が成立した直後の状態を指します。
その後、分割を繰り返しながら成長していく過程のものを、医療の現場では「胚」と呼んでいます。
受精卵は、胚へとつながっていきます。
患者さんへの説明では、この流れをわかりやすく伝えるために、「受精卵」という言葉を使ってお話しすることもあります。
また体外受精の治療では、受精から胚培養、そして胚移植まで、ひとつながりの流れとして進んでいきます。
そのため、「卵」「受精卵」「胚」とさまざまな言葉が使われますが、いずれも同じ流れの中にある存在として説明されることがあります。



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