
POLスコープICSIとは? ― 紡錘体を「見て避ける」顕微授精 ―
偏光顕微鏡(POLスコープ)を用いて、紡錘体の位置を確認して顕微授精をすることをPOLスコープICSIといいます。
偏光顕微鏡(POLスコープ)とは、「偏光(へんこう)」という特殊な光を使って、通常の顕微鏡では透明で見えない構造や物質を可視化できる顕微鏡です。
POLスコープICSIは、紡錘体の形成およびその位置を確認し、傷つけないための工夫として用いられています。
POLスコープICSIという「選択」
POLスコープICSIは、すべての卵子に必要な技術ではありません。
これまでの受精の状況や胚の発育状況、卵子の状態や状況に応じて選ばれる技術です。
多くの場合、通常のICSIでも問題なく進むことが多いので、これまでの状況や卵子の状態を踏まえて、POLスコープICSIのご案内をさせていただくことがあります。
【実際のPOLスコープ画像】


POLスコープICSIメリットと注意点
メリット
- 紡錘体損傷のリスクを避けられる可能性
- 紡錘体の形成を確認し、ICSIに適したタイミングを把握できる
このような特徴から、これまでICSIを行ってきたものの、受精成立や胚発育が思わしくなかった場合に、検討されることのある技術です。
注意点
- 特殊な顕微鏡が必要
- 操作工程(時間)が増える
- 追加コストがかかる
特殊な顕微鏡を用いてICSIを行うため、通常よりも操作工程が増え、その分時間がかかることがあります。卵子は、採卵後は培養器(インキュベーター)の中で培養、管理されます。ですから、なるべく短い時間で、かつ間違いなくICSIを行うことが重要で、それには胚培養士の高い技術が必要です。
また、通常のICSIよりもコストがかかります。
培養の現場から ― 「見えるから良い」ではなく ―
体外受精で赤ちゃんを授かりたいカップルにとって、さまざまな医療技術、培養技術が必要になりますが、その技術そのものが目的ではありません。
大切なのは、「卵子ごとに何を優先するかを考える」ことで、POLスコープICSIは、その判断を支える選択肢のひとつです。
すべての卵子に同じ答えがあるわけではありません。
だからこそ、培養の現場では、その時の卵子の状態とこれまでの経過を見ながら、最適な方法を選んでいます。
私たちオーク会では、治療を検討している方向けに無料カウンセリングを実施しています。
また、通院中の患者さんにはヘルプセンターが用意されており、治療に関する疑問や不安について、いつでも相談することができます。
「こんなこと聞いていいのかな?」と思うような小さな疑問でも、ひとりで抱え込まず、まずは相談してみるのも大切な選択です。お気軽ご相談ください。
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<<ミズイロと学ぶ!– 第18話 紡錘体ってなに?POLスコープICSIという選択(その2)
第19話へ続く
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