
理事長の中村です。南アフリカのケープタウンで開かれていた、ISPD(国際出生前診断学会)に行っていました。
例年は10人以上は日本からの参加があるのですが今回は遠すぎるからか、治安が悪すぎるからか日本人は私一人だけ。
総数も150人ほどと少数だったものの、気になっていた点をいくつか確認できて、実り多い出張となりました。
技術的に面白かったのは、妊娠の初期に母体血中に出てくる絨毛や胎児の細胞によるcbNIPT。
これまでのNIPTは細胞が壊れて母体血に出てきたcell free DNAによるものでしたが、これらは胎児由来の細胞を分離して、その中のDNAを調べる方法です。
また、WGS(全ゲノム検査)もホットなトピックでした。
倫理の話とか検査結果の解釈とカウンセリングの難しさの話は置いておいて、論理的に考えたら「超音波の所見などと関係なく、すべての妊娠にWGS(全ゲノムの遺伝検査)をした方がよい」という帰結しかないと私は思っています。
妊娠前の保因者スクリーニングも最初は議論があったものの、「皆、やっておいた方がいい」という当たり前の結論になっています。
オーク会には遺伝チームがあり、妊娠前のご夫婦の保因者スクリーニングから、着床前診断、出生前診断と全方位に取り組んでいます。

さて、学会の後、少しホテルの外へ出ました。
コンシェルジュからもショップの店員からも「夜は絶対に出るな」と言われていたので、日暮れまでの1時間ほど散策。もちろんホームレスやたむろしている連中などがあちこちにいましたが、昼の間は大阪で言うと、あいりん地区+アメ村くらいのイメージですね。
途中、骨董屋が目に入りました。奥には本物らしきものが置いてありますが大半は土産用のまがいもの。

冷やかすつもりで入って眺めていたら、何か視線のようなものを感じます。振り返ると、棚に木彫りの仮面が並んでいました。
遺伝学が明らかにした人類の源。私たちの血の奥に流れる秘めたるアフリカを呼び覚ましてみたい。
というわけで、一番、呪いがかかってそうな仮面を購入。
夢枕に祖霊が現れて願いとか叶えてくれるのを待っているのですが、今のところ何もありません。
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