セミナー参加報告ー１ | 医療法人オーク会　不妊ブログ

毎冬、ニューヨークのクリニックが主催する小さなセミナーに行っています。

このセミナー、一流の講師陣を世界中から集め、マンハッタンの真ん中とアクセスも申し分ないのに、20〜30人ほどの参加しかいません。

残念ながら日本人には一度もあったことがないですが、欧州、アジアと各地から来ているのに、全体の数が少ない。

理由は簡単で、流行りに乗ろうとしないから。

セミナーのキャッチフレーズを”Think Differently”と掲げているだけあって、偽物の技術革新を一刀両断にします。

ESHREやASRMなど大きな学会は学術的に見えながらも、その発表の中にメーカーのマーケティング戦略が入り込み、そちらの方が勝ってしまいます。

凍結胚移植、二段階移植、タイムラプス、PGT-A、ERA、子宮内フローラなど新技術にまつわる壮大な「嘘」に、メーカーも検査会社もクリニックも研究者も乗っかった方が得をする。

もちろん良心的な医師もいますが、「嘘」と言い切るのは難しく、声高な喧伝の前には沈黙するしかないし、患者さんもその喧伝を信じるので、やらないと技術的に劣るように思われてしまいます。

正直ベースの話で実りが多いセミナーですが、今回も重要な話がいくつか聴けましたので、数回に分けてご報告します。