
おかざき真里さんの漫画『胚培養士ミズイロ』をご存知ですか? 胚培養士・水沢歩を主人公にしたこの作品。初めて読んだとき「胚培養士が主人公の長編漫画なんて!」と、ワクワクしたことを今でも覚えています。
そして2025年5月5日、待望の単行本第7巻が発売されました。発売日はこどもの日。「あやかりたい!あやかれるはず!」と密かに願った方もいるかもしれません。
この漫画を読みながら、体外受精を考えている方や治療中の患者さんに向けて、もう少し丁寧に説明したいと思う場面がたくさんありました。そこでこのたび、漫画とともに胚培養の世界をわかりやすく紹介していくブログ「ミズイロと学ぶ!」をはじめることにしました。
第1回は、「培養室」についてご紹介します。
培養室って、どんな場所?
患者さんやこれから体外受精をはじめようとしているカップルの中でも「培養室を見学したことがある」という人はあまり多くないかと思います。
体外受精では、卵子と精子が受精し、胚(受精卵)が育つまでの過程を、体外でサポートします。その過程を担い、胚を大切にお世話するのが「培養室」です。
こうお話しすると、ほんの1行で終わってしまいますが、それには、さまざまな医療機器を駆使し、胚培養士の高度な技術のもと、慎重に行われます。
本来、卵子と精子は卵管で出会い、受精後、胚は育ちながら子宮へと運ばれていきます。この体内環境にどれだけ近づけられるかが培養の重要なポイントです。
たとえば、卵管の代わりに胚を育てる場所が「インキュベーター」、胚の栄養となる卵管液や子宮液の役割を果たすのが「培養液」です。
培養室内は高いクリーンレベルが保たれ、温度や湿度も厳密に管理されています。胚を育てるインキュベーターも同様の管理が必要で、これを24時間365日、安定して維持することが求められます。
卵子と精子は、こうした環境の中で胚培養士の手によって出会い、受精します。受精後の胚は、大切に育てられ、患者さまカップルの元へお返しするまでお預かりします。
これらの業務を専門的に担っているのが、胚培養士です。勤務中の多くの時間を培養室で過ごしています。
そこでブログの初回は、「私たちの胚を預けている場所って、どんなところ?」という皆さんの声にお応えして、培養室ツアーにご案内します!
室内の様子や設備を、わかりやすくご紹介していきます。
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