培養室のクオリティーコントロール

培養室のクオリティーコントロール

こんにちは、培養士の高野です。

昨日朝、大阪府北部で地震が発生いたしました。
亡くなられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
まだ、通常通りの生活に戻れない方々もたくさんいらっしゃると思い心を痛めております。
一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

地震発生時、既に多くの培養士が出勤しており、作業中の卵子や胚を速やかに培養器に戻し、揺れがおさまった後に全ての卵子、胚の紛失、破砕等は無く無事を確認いたしました。

また、地震の揺れによりディッシュ内で胚を培養しているドロップが飛んでいましたが、全ての胚が特定可能な状態でした。さらにディッシュがオイルまみれになった為、昨日中に全ディッシュの交換を行なっております。卵子や胚が外にこぼれてしまったわけではありませんのでご安心ください。

1台の培養器でエラーが出た為、培養器内のものをすぐ別の培養器に移し変えました。
エラーは揺れにより、培養器内のファンがずれた為でしたので、付け直し、既に使用可能になっています。

私は、銀座院勤務のため大阪から東京に移動中であった為、培養室の状況確認の為に地震発生後本院に電話をしましたが、無論繋がりませんでした。そこで、一度銀座院に電話をし内線で培養室と連絡を取りましたが、既にその時には全ての適切な対応を本院の培養士が行なってくれていました。

当院では、培養室における緊急時対応マニュアルやクオリティーコントロールを強化しております。
緊急時の対応マニュアルに関しましては定期的な読み合わせ、更新をより一層強化していくべきであると改めて感じました。
また、現在培養室では当院独自のクオリティーコントロールを行なっており、培養に関わる全ての成績を個人、期間、培養液のロット等様々な視点から見る事ができています。
この強化により、災害時のみならず患者様に安心して卵子、胚、精子を預けて頂けるような環境になっています。

重ねてにはなりますが、一日も早くもとの生活に戻れる日が来ます事、安心して当院に通院してきただけます事を心よりお祈り申し上げます。