子宮内膜ポリープ切除で妊娠率が大幅改善!— 日本子宮鏡研究会 参加報告 —(その2)

子宮内膜ポリープ切除で妊娠率が大幅改善!— 日本子宮鏡研究会 参加報告 —(その2)

2026年2月14日・15日に鹿児島市で開催された「第9回日本子宮鏡研究会」(※1)に参加してきました。本研究会は、子宮鏡に特化して年1回開催される学術集会で(※2)(※3)、今回も全国の初級者からエキスパートまで300名以上が参加されました。私も役員の一人として第1回から継続して参加しており、今回で9回目となりました。

今回のテーマは「神髄にふれる」。2日間にわたり、基礎から最先端技術まで幅広い発表が行われ、非常に充実した学会となりました。

子宮内膜ポリープと妊娠率の関係

子宮内膜ポリープは、着床を阻害する因子の一つと考えられています。また、同じく着床障害の原因となる慢性子宮内膜炎とも密接な関連があることが知られています(※4)(※5)。
当院からは、当院で積極的に導入している外径5.5mmの細径硬性子宮鏡(※3)を用いた子宮内膜ポリープ切除術(※3)の治療成績について、佐藤華子医師が発表しました。
解析対象は、ポリープ切除前の凍結胚移植で妊娠に至らなかった患者様です。その結果、ポリープ切除を行った群では、凍結胚移植2回までの妊娠率が約60%に達し、切除を行わなかった群と比較して有意に高い妊娠率を示しました。
この結果から、子宮内膜ポリープはその発生部位・大きさ・個数にかかわらず、積極的に切除することが妊娠率向上につながる可能性が示唆されました。
本研究成果の一部はすでに論文化しており、今後もエビデンスの蓄積と発信を積極的に行ってまいります。

細径硬性子宮鏡による低侵襲治療

細径硬性子宮鏡が日本に導入されてからまだ約5年しか経過していません。それ以前は、直径9mmのレゼクトスコープを使用し、入院のうえ全身麻酔または腰椎麻酔での手術が必要でした。
当院では、この細径硬性子宮鏡を早期に導入し、軽い麻酔で痛みの少ない手術を実現しています。さらに、日帰りでほとんど待ち時間なく手術を受けていただける体制を整えています。患者様の身体的・時間的負担の軽減に大きく貢献できていると考えています。

ハンズオンセミナーと技術普及への取り組み

本研究会では、進化を続ける最先端の子宮鏡関連機器を安全かつ確実に普及させることを目的として、模型を用いたハンズオンセミナーも実施されています。
初級者・中級者の先生方が実際に機器を手に取り、実践的な技術を学ぶ貴重な機会です。私もまだ修練の途中ではありますが、学会よりシニア・インストラクターの称号をいただいており、当日はオレンジ色のポロシャツを着用して受講者の先生方のサポートをさせていただきました。

今後も、安全で確実な子宮鏡手術の普及と、妊娠率向上に貢献できる医療の提供に努めてまいります。

【関連リンク】※下記関連サイト(※1)は外部リンクです。
※1:https://www.js-hysteroscopy.org/post/第9回-日本子宮鏡研究会学術講演会
※2:https://www.oakclinic-group.com/blog/2024/09/17/report-of-the-society_the-jsgoe/
※3:https://www.oakclinic-group.com/blog/2025/02/20/endometrial-polypectomy-significantly-improves-pregnancy-rate-part1/
※4:https://www.oakclinic-group.com/implantation/04a_polyp/
※5:https://www.oakclinic-group.com/blog/2024/03/06/endometrial-polyps-and-chronic-endometritis/

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