子宮・卵巣の病気

卵巣のう腫(卵巣嚢腫)

卵巣にはいろいろな種類の嚢腫、腫瘍ができます。外来の超音波検査で容易にわかりますが、症状があまりでないために受診されず、気がついた時には大きくなっていたということがあります。大きくなると妊娠、出産の妨げになったり、茎捻転といってねじれてしまったり、悪性化していることもあるので、基本的は手術をすることになります。


ただ、一方で、月経周期にともなって一時的に卵巣が腫れる場合があります。この機能的に水がたまっているだけの状態であれば、数ヶ月以内に自然消失するので経過観察となります。


手術は開腹手術、腹腔鏡下手術、超音波下での吸引手術を、卵巣嚢腫、腫瘍の状態や各種検査をふまえて選択します。


鼻のスプレーや注射によって卵巣ホルモンの分泌を抑えることにより、大きくなるのを抑えたり、小さくしたりすることができます。対症療法として、低用量ピルで月経痛や過多月経をコントロールする方法もあります。


症状があったり、大きすぎたり、不妊症の原因になったりする場合には、手術でとることになります。手術にも色々な方法があります。子宮全体をとってしまう方法もありますが、当院では妊孕性の温存療法を専門としており、原則的には子宮筋腫のみをとる手術を行っています。通常の開腹術に加え、腹腔鏡(ラパロスコープ)下手術やレゼクトスコープという子宮鏡下にとる手術法もあります。


それぞれ、できる場合とできない場合があり、また、それぞれに長所と短所があります。未婚の方、妊娠を具体的に予定している方、不妊症治療中の方、閉経の近い方、それぞれの場合でも、アプローチが違ってきます。ですから、お一人お一人の状態に合わせて、最適と思われる方法をカウンセリングでご提案しています。

多嚢胞性卵巣(PCO)

ホルモンのバランスが崩れ、卵胞が硬く腫れて、排卵しにくい状態となります。排卵障害、無月経の原因となる病気です。


不妊症の方の場合には、飲み薬や注射の排卵誘発剤で治療を行います。しかし、たくさん卵胞ができて、そのまま排卵させてしまうと多胎になってしまうことがありますので、その場合には体外受精が必要になります。あるいは、腹腔鏡(ラパロスコープ)下に卵巣の表面に小さな穴をいくつも開ける手術があります。この手術を行うと、半年程度は自然の排卵が期待できます。


一方、妊娠の予定がない方には、病気が進行して将来の妊娠に差し支えないように、低用量ピルなどを用いることをお勧めしています。また、この病気の嫌なところは、肥満、ニキビ、多毛を伴うところです。これらの症状が低用量ピルでもコントロールできないときには、肥満にはダイエット、ニキビにはケミカルピーリング、多毛にはレーザー脱毛などを組み合わせながら治療を進めています。