不育症・習慣流産

 

不育症の治療

 

  子宮形態異常

子宮奇形は子宮腔(子宮の中で胎児を育てるスペース)の変形や着床部への血液の流れが不十分になることから流産を引き起こすと考えられます。双角子宮、中隔子宮などの子宮奇形は約3.2%にみられ、その初回妊娠成功率は9.5%、正常子宮をもつ人の71.7%にくらべると明らかに低い傾向にあります。しかし手術をしなくても78%の患者様が出産しているという報告もあり(Sugiura-Ogasawara M, et al. Fertil Steril. 2010 Apr;93(6):1983-8.)、積極的な手術療法が有用かどうかはその症例ごとに検討されます。

同様に子宮の内腔に突出する粘膜下筋腫やポリープについてもその部位や大きさについて手術のメリット・デメリットを検討し安易に手術を行わないようにします。

 

 

  内分泌異常

甲状腺機能異常の方は6.8%、糖尿病の方は1%程度です。治療の必要性についてはまだはっきりしていませんが、これらの病気は流産だけでなく、その後の妊娠経過や出産後の健康にも影響しますので、内分泌内科による治療は必要と考えています。

また黄体機能不全を知るためのプロゲステロン値や排卵障害と関係のあるプロラクチン値などのホルモンについて不育症との関連は今のところ報告されていません (Rai R and Regan L, Lancet. 2006 Aug 12;368(9535):601-11)。

 

 

  抗リン脂質抗体症候群

流早産予防のために抗血栓療法として、低用量アスピリン・ヘパリン療法が行われます。妊娠が判明した時点で低用量アスピリンの内服、ヘパリン注射を開始します。アスピリンについては小児バファリンを2日に1回内服します。ヘパリンは5000単位を1日2回皮下注射します。アスピリンは妊娠28週まで、ヘパリンは分娩の前日まで持続するようにします。この治療による生児獲得率は70~80%と報告されています。

また、抗リン脂質抗体症候群と診断されない偶発的な抗リン脂質抗体陽性の方にもアスピリン単独の治療によって生児獲得率84.6%と高い報告があります。

抗リン脂質抗体が陰性の場合、薬物投与の必要はありません。アスピリン・ヘパリンともに副作用として血小板減少による出血傾向や骨量減少に注意が必要です。

 

 

  凝固系異常

血液凝固因子の中で第12因子というタンパクの欠乏が不育症と関わっている可能性が知られています。この場合血栓予防のためにアスピリン単独療法が有効です。

 

 

  原因不明の習慣流産

実際には半数以上が原因不明となっています。偶然の胎児側の染色体異常が続けて起こったともいえます。ですから原因が見当たらない場合は安易に治療を行うことを考えません。

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